台灣烏龍茶の産地紹介
台湾のお茶は、国民の生活に密接な関係があり、昔から「飲茶」の歴史があります。台湾茶は品種や産地、製作法、季節により風味が異なります。また、その種類は「不発酵」「弱発酵」「半発酵」「完全発酵」の四種類に分けられます。
台湾のウーロン茶は「青茶」と呼ばされ、種類は「半発酵茶」です。こちらは最も台湾代表的な茶種となります。製茶工程は「生葉摘採(採茶=ツァイチャー)」「日干萎凋(晒青=シャイチン)」「室内萎凋(涼青=リャンチン)」「回転発酵(搖青=ヤウチン)」、「釜炒り(殺青=シャーチン)」「揉捻(揉捻=ロウニェン)」「締め揉み(包揉=パオロウ)」「玉解き」「乾燥(烘干=ホンカン)」「荒茶(毛茶=マオチャー)」という順序を辿ります。完成した荒茶は麻袋に入れられ、仕上げ工場へ出荷されます。仕上げ工場では風通しのよい倉庫で保管されます。その後、消費地への出荷直前に仕上げ加工を行うのは日本茶と同様です。
台湾島の中央地帯にある「南投」は、風光明媚な美景を擁し、優れる地形と気候がたくさんの高品質な農産品を育てます。その中でも茶葉は南投県におけるとても重要な観光資源であり、経済産業の基幹要素として機能しています。
素朴で瑞々しい茶農、緑色に輝いている茶畑、そして芳しい茶湯――これが南投らしい風情です。このお茶の故郷である南投県に立ち寄った方は、淹れ立てのお茶を味わえるだけではなく、茶農が丹精込めて栽培した茶葉のまろやかな芳香も楽しめるでしょう。
そのほか、ここでは茶郷ならではの独特な情緒もあります。山の斜面の地形に沿って緑色の茶畑と茶園に点在された農舎が、現代社会では貴重で穏やかな農村の風景を醸し出します。ここではお茶狩りの季節には笠を被り、作業の衣服を着て頭を下げて茶葉を摘んでいる光景を目にする事が出来ます。茶農たちのお茶に掛ける情熱と真心が、台湾のお茶の風味に格の味わいを賦与します。
南投県のお茶の産量と栽培の面積は台湾一です。「七大茶区」と呼ばれる地域は、「名間」「魚池」「水里」「信義」「竹山」「鹿谷」「仁愛郷」という七大郷鎮に分布します。
それぞれ「名間郷の翠玉・金萱・四季春」「魚池郷の紅茶」「竹山の杉林渓茶」「水里郷の勝峰茶」「信義郷の玉山茶」「鹿谷の烏龍茶」「仁愛郷の梨山茶」といった具合に、各地で特色のあるお茶のブランドが産出されています。
「暁茶堂」オーナーは台湾・台中出身で、現在は日本に在住しています。故郷・台湾が栽培した豊かで新鮮な台湾茶を、是非ともより多くの日本の方にも味わって貰いたいという想いのもと、製茶士の資格を持つオーナーが自ら各生産地を訪ね、厳選したお茶を提供しております。また、台湾地元にある「農委会」の産銷班から産出した銘茶を袋に入れたまま、日本の消費者に直接届けるようなサービス提供も行っています。貴方好みの台湾茶の深い味わいを、「暁茶堂」で発見して頂きたいと願っています。
産地厳選
大禹嶺茶区
「台湾の屋根」と言われる海抜2,000メートル以上の中央山脈の山間部は、世界でも最高の茶の産地の一つです。有機質の石灰質の土壌は礫岩のかけらや頁岩が混じり、厚い腐植層に覆われているため、茶葉には甘みが豊富に含まれています。甘みの強い高山の銘茶の中でも淡く優しい花の香が際立ち、滑らかで澄んだ甘みは高山茶の逸品です。
代表茶品:大禹嶺高山茶
梨山茶区
台湾の台中と南投の間にある海抜1,600〜2,600メートルの梨山地区は、高地で栽培された青果でよく知られています。霧が深く寒暖差により育まれるやわらかな花香とフルーツ香。きめ細やかで柔らかな味わいとなります。
代表茶品:梨山翠峰高山茶
杉林溪茶区
竹林が囲まれる森林で、海抜1,100〜1,900メートルに位置する茶畑は溪頭森林保護区に隣接しています。原生林に杉が高く、竹林のような清々しい香り、一年四季茶摘み立て出来、梨山と阿里山と並べ、台湾三大高山茶と呼ばれています。
代表茶品:杉林溪高山茶
阿里山茶区
台湾で最も有名な高山茶の産地です。茶畑は800〜1,600メートルに広がります。雲と霧が大きな檜とともに恵まれた、阿里山特有の華やかで深い香りがあります。
鹿谷茶区
最も有名な凍頂ウーロン茶の産地です。茶畑は600〜1,200メートルに広がります。30-35%の中度発酵、中火焙煎で高山茶より重く、味わいはコクがあり、マイルドな旨み、最高の茶に仕上げています。
代表茶品:鹿谷凍頂烏龍茶
北埔茶区
代表茶品:北埔東方美人